豆腐売り
昔、原宿に引っ越したての頃、毎日夕方になると豆腐屋のお爺さんが天秤棒で担いで売りに来た。お爺さんは近所を一回りすると、竹下通りにあった酒屋でうまそうに冷や酒を飲む。
ある時、私はお爺さんの吹くチャルメラが欲しくなり、どこに行けば売っているかと聞いてみた。
「道伝にお行きなさい」
とお爺さんは言う。聖堂と昌平橋の間の堀端にその「道伝」という店はあり、冬の寒い日に行ってみたが、もう商売はよしたのか、要領を得なかった。
昔、原宿に引っ越したての頃、毎日夕方になると豆腐屋のお爺さんが天秤棒で担いで売りに来た。お爺さんは近所を一回りすると、竹下通りにあった酒屋でうまそうに冷や酒を飲む。
ある時、私はお爺さんの吹くチャルメラが欲しくなり、どこに行けば売っているかと聞いてみた。
「道伝にお行きなさい」
とお爺さんは言う。聖堂と昌平橋の間の堀端にその「道伝」という店はあり、冬の寒い日に行ってみたが、もう商売はよしたのか、要領を得なかった。
原宿の竹下通りに「庄太郎」というトンカツ屋があった。
引っ越して来たての時、「カツ丼」を出前で取ったら、御飯にのっているのがカツ煮ではなく、ソースかつだったので驚いた。異文化体験とでも言おうか。
黄色い胡瓜漬けが添えてあったのも、何やら不思議だった。
その後、何年かすると、カツ煮の丼に変わった。
「喜至楼」の朝食に、ある日鯉の塩辛が出た。麹を使った少し甘い物だったが、良かった。
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