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2014年5月

2014年5月28日 (水)

アンキモ

 アンキモというものを初めて食べたのは、大学時代、Sさんに連れられて行った入谷の「関所」という居酒屋でだった。この店は入谷の交差点の、鬼子母神の斜向かいにあって、たいそう繁盛っていたが、やめてしまった。

2014年5月25日 (日)

タム・カレン

 並木橋にあった「赤とんぼ」のマスターは、横須賀の将校クラブで修行した人だった。ある夜、何かカクテルをと言ったら、レモンを搾った酸っぱいものをつくってくれて、
 「タム・カレンです」
 とアメリカ仕込みの英語で言った。すなわちトム・コリンズである。
 この店にはレモン・ビタースが置いてあって、時々ジンにそれを入れて飲んだ。

2014年5月22日 (木)

「巴屋」の親子丼

 学生時代、本郷通りの「巴屋」という蕎麦屋を気に入っていた。
 毎度蕎麦をつるつるとやるのだが、一度だけ親子丼を食べたことがある。鶏も良し、卵の火の通り加減も良し、三つ葉の香りも良くて今に忘れられない。

2014年5月18日 (日)

「済州島」のスンデ

 昔、新宿コマ劇場のそば、バー「ナルシス」の向かいのビルの地下に「済州島」という料理屋があった。日本語のあまり出来ないお婆さんがいつも一人でどっかりと坐り、「ケジャン」などの食べ物が美味かった。
 一度、ここで手づくりのスンデを食べたが、味は細やか、舌触りも滑らかで、その後方々で食べたスンデとは大分違った。

2014年5月14日 (水)

アインシュタインのもんじゃ

 十年ほど前、南千住に引っ越してきた私は、近所に二人の有名人を発見した。一人はコツ通りの荒物屋「栗本」のおやじさんで、顔立ちといい、頸がひょろっと長いところといい、どう見ても指揮者のフルトヴェングラーにそっくりである。一方、仲通りのもんじゃ屋(店の名は知らない。看板などもなかった)の白髪のおやじは、晩年のアインシュタインの写真そのままである。
 ある夜、近所の「大力」で飲んだ帰り、常連客が五、六人そろって、このもんじゃ屋へ入った。わたし以外はおおむね地元の人間で、子供の頃からもんじゃを食べつけている。もんじゃを焼くへらのことを「かえし」というのだと教えてくれた。
 アインシュタインのもんじゃは美味かったが、甘ったるい酎ハイには閉口した。
 このもんじゃ屋はもうとっくにやめて、ない。
 荒物屋のフルトヴェングラーは今も時々、通りで渋い顔をしている。

2014年5月 9日 (金)

新庄の鳥もつ弁当

 新庄は「鳥もつラーメン」を名物にしているが、新庄駅のホームで売っている「鳥もつ弁当」が仲々美味い。

2014年5月 4日 (日)

「船満」の中華丼

 本郷三丁目の湯島寄りの角に、「船満」という中華屋の建物だけがまだ残っている。小さな二階屋で、営業をやめて久しいが、学生時代によくここの中華丼を食べた。店はいつもサラリーマンのお客などで流行っていた。

2014年5月 1日 (木)

百合根

 昔、塔ノ沢の「環翠楼」でほのかに甘く煮た百合根を食べて、美味いと思った。端の方がほんのりと紅に染まっている。
 ほんの少しだけ出るのが良い。

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