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2015年4月16日 (木)

「丸万」

 南千住の素盞雄神社の並びに、数年前まで「丸万」という鮨屋があった。古い造りで、付け台は昔風の黒い漆塗りだが、あちこち禿げちょろけている。ネタは甚だ悪いが、店主はわたしの中学校の平戸先生(音楽の先生)に似ているし、握り方はまあまあなので、小腹が空いた時、鉄火巻を食べに行った。
 キンカ頭のおかまの老人が始終酒を飲んで、泣いたり愚痴を言ったりしていた。この人は何も食べず、いつも大きな握り飯をこしらえてもらい、持ち帰った。
 ある時、正月に行ってみたら珍しく仕入れが良く、大きな蝶が羽ばたくような、立派な赤貝を食べさせた。この店にも昔は栄華があったのだろうと思った。

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