9 点心の部(南蝶食単)

2016年11月13日 (日)

そばがき

瀬見の旅館の番頭さん曰く、粥に蕎麦粉を入れて、そばがきにすることがあると。きっと良かろう。

2016年10月 8日 (土)

「コロンバン」のクリスマス・ケーキ

 表参道の「コロンバン」は有名な洋菓子屋だが、原宿に住んでいた頃、毎年クリスマスになると、帽子を被ってコートを着たO田さんが、祖母のためにこの店のクリスマス・ケーキを届けてくれた。
 苺入りのクリーム・ケーキだった。

2016年9月27日 (火)

福島の「だるませんべい」

 福島市の文化通りに「大山せんべい」という煎餅屋がある。
 ここで以前、「だるませんべい」を店先に出していた。その名の通り達磨さんの形で、眼のところに穴が二つあいている。温泉宿の子供たちに土産にやったが、その子たちも、もうすっかり大きくなってしまった。

2015年10月 4日 (日)

 高校の同級生にM藤という男がいた。同じ旅行委員だったので親しくしていたが、この男は長崎出身で、郷土のおくんちを絶賛した。  M藤に言わせると、カステラは断然福沙屋が良い。下にザラメがついているのだと言う。
 今日、たまたま旅館のおやつに福砂屋のカステラが出たので思い出した。

2015年9月14日 (月)

甘茶

 学生の頃、小石川の伝通院へ行ったら、その日はたまたま花祭で、甘茶をふるまってくれたのを思い出す。

2015年9月10日 (木)

サボテン羊羹

 修学旅行で九州へ行った時、どこやらのサボテン園の売店で試食したサボテンの羊羹は、じつに不味かった。
 ああいう鮮烈な不味さというのは数えるほどしか記憶がない。そのひとつは、土産にもらった北海道の馬鈴薯焼酎だ。
 昔々のことだが、今飲んだらどう感ずるであろう。

2015年6月24日 (水)

蕎麦団子

 昔、水道橋の「一茶庵」では、ソバガキに餡をくるんでこしらえた蕎麦団子を出した。牡丹餅のように大きくて美味かった。
 目黒の「一茶庵」で出す物も良かった。

2015年6月20日 (土)

マロン・グラッセ

昔、父がフランスから来る時、よくマロン・グラッセを土産にした。有難がって食べたが、随分甘い物であった。

2015年6月15日 (月)

草餅

 春のある日、宿のおかみさんが、今朝艾(よもぎ)を摘んだから草餅をつくるという。
 出て来た餅は山葵(わさび)を擂ったような色で、黒胡麻、漉餡、納豆をからめたものと何もつけないものの四種。何もつけない餅は裏山で採った山葵を擂り、山葵醤油で食べてみる。
 山の山葵は少し苦かったが、茎と葉っぱを水に漬けてこしらえた汁を薬味にすると良かった。

2015年5月25日 (月)

牡丹餅

 彼岸の中日に温泉宿で牡丹餅が出た。胡桃と黒胡麻の二種類。
 食べながら考えるに、砂糖をあまり使えなかった昔は、黒胡麻などもっとも美味かったかもしれない。